こんにちは、「まちぼうけ」にて小道具で関わりました高場航大です。
この一ヶ月半間借りさせてもらいました舞台美術研究会の9番倉庫でこの文章を書いております。
少々ネタバレを交えてますのでこの文章は本編を見てからを読むことをオススメいたします。
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まずはこの状況下で諦めることなく最後まで公演を引っ張ってくださった舞台美術研究会の方々に尊敬と感謝をおくらせていただきます。得体の知れない恐怖と戦いながらの運営に心を砕いてくださいました。本当にありがとうございます。
さて、自分のセクションについてなのですが、今回小道具で呼ばれつつもメインは舞台装飾だったような気がします。
B203に雑貨屋を作りたい!ということで、まずはとにかくモノをかき集めると言うのが課題でした。予算と相談しながらの収集の日々が始まりです。東京の下町?や地元のリサイクルショップなどを巡り、舞台に合いそうなものを買い集めます。780円のレコードプレーヤーや、おそらく海洋民族の木像たちと出会った時はときめいたものです。お芝居中役者が直接手に取る小道具についても、今回は映像撮影形式だったので、配布されるプリントや手紙、劇中雑貨屋の紙袋など間近にカメラが寄っても本物に見えるようにと作りました。祥子ちゃんから一切返事をもらえない昴くんの手紙を何枚も書き続けるのは少々辛いものがありましたね。
映像で確認できるのかはわからないのですが、一番のオススメは奥にある光るガラス棚です。バイオリンと壺を入れたのですが、美術と照明と合わせて映えるものを選びました。セクション横断の合体技なので、ぜひ見つけて欲しいです。
この先は少し秋研とさわらっこ(73期)との思い出話について書きたいと思います。
というのも、自分はさわらっことは春研の脚演をしてからの深めなお付き合いだったので、本当に数えきれないくらいの思い出があります。春研では終盤で突如巨木を登場させたり、舞台上に虹を架けたりとたくさん無茶をしてもらいました。所属劇団の公演で座組み入りしてもらった時も、いつもにこやかな姿は、頼もしく、我々の心の支えになっていました。自分たちの仕事にこだわりを持っていて淡々と役割を全うする姿勢をとても尊敬しています。可愛らしく朗らかな雰囲気でありながら、鉄人で仕事人たちでした。
自分たちの春研は確か令和に改元して1発目の公演でまさしく「始まり」の公演でした。今回の秋研はいろんな意味で「最後」を意識した公演でした。もちろん引退公演なのもそうですが、先行きが不明瞭な状況なので、公演に関わる中で、次があるさ、とは軽はずみには言えなくなっています。「これが最後かも」というのは今までにないプレッシャーとなりましたが、そんな中でも、さわらっこたちはたくましく目の前のことに向き合っていました。自分もどんな形であれできるかぎり貢献しようともがいたので少しでも力になれていたら嬉しいです。座組みに居ることができて光栄でした。
長々と書きまして失礼いたしました。
最後にはなりますが、秋研に呼んでいただけて本当に嬉しかったです。大切な人たちの大切な公演に関わることができて本当に本当に幸せでした。
普段言いがちなのですが、この秋研に「またね。」は相応しくないかなと思いまして、結びとしましては、どうか皆さんいつまでも、お元気で!!
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