映像統括の藤本エイスケです。
まず、映像統括という謎のセクションについてお話しようと思います。今回秋研は映像撮影での公演となりました。自分は映画やMVの撮影を自主的に行っていて、その経歴からこの度オファーをしていただきました。オファーを受けたあと、クレジット何が良いですかと聞かれて、映像撮影の全ての責任を負う者という意味を込めて映像統括というクレジットにしました。
今回、自分はスタッフとしてこれまでで1番作品に向き合った自信があります。なぜなら、映像を撮って編集する=演出であるからです。今回この作品はカットを割ります。カットを割るということは観客が見るのものをこちらが指定することになります。そのため、作品と演出を理解し、演出とたくさん話し合うことが必須でした。そこで、稽古場に行ける日は顔を出し、演出の太田さんと沢山話し合いました。
この公演でぶつかった大きな壁は「演劇とは何か」という問いだったと思います。演出の太田さんや脚本の須藤さんの「演劇を諦めたくない」という言葉を原動力に、映像作品と演劇の限界点を目指しました。照明との兼ね合いや役者の細かい演技に対応する緻密なカット割りが必要だったため、夜な夜な脚本とにらめっこする日もあり、本当に大変な公演でしたが、その分本当に楽しい公演になりました。特に、何回見ても生き生きと演技をする役者や面白い脚本、演出のおかげで撮っていて凄く楽しかったです。
最後になりますが、映像撮影のための要求に快く応じてくださった役者さん、照明さん、舞台美術さん、そして過酷な撮影に一緒に取り組んでくださった映像班の皆さん、本当にありがとうございました。
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