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『まちぼうけ』スタッフ

映像編集 いしだ

こんにちは。映像編集を務めている石田です。

 本番終わって、誕生日迎えて、クリスマス過ぎても、今なおバリバリ作業しています。小屋入り本番が終わっても仕事が続いるなんて、演劇をやっていると珍しいですよね。不思議な感覚です。編集、とっても難しいです。今回の企画内容とか編集としてのこだわりとかお話ししようと思います。


 そもそも企画の試みについていうと、今作『まちぼうけ』は全5話からなる連続ドラマを演劇でつくっています!! …これが存外に大変で、撮影も編集も苦労しました。


 まず今回、演出として劇は各話ノンストップなんです!!ドラマや映画作りなら基本シーンごと撮影しますよね。でも今回は演劇を諦めないという演出家の考えのもと、各話各ステ一発撮りで、撮影スタッフが複数カメラで撮りました。加えて映像統括の藤本くんが舞台内で撮影したり、役者が劇中カメラ外で着替えたり、板付き位置に移動したりするのをカメラから避ける必要があり、カット割りをもとに多くのきっかけや動線が生まれます。

 でも、個人的に、そうまでして役者・音響・照明のなす演劇に加わって撮影したことで、撮影映像も生ものに近づいたのではという感じがしているんです。


 編集の話をします。映像ではカットごとにフレームワークに意味が伴って大変です。例えば引き画を使うと舞台を観劇する感覚に近く、展開説明や人物の関係、美照の際立った空間や雰囲気がよく表れたように見えます。一方寄り画では、等身大の人物像にフォーカスして映像感はぐっと増しますが、使いすぎると演劇的な物語構成においては劇の内容をつかみ辛く感じるように思います。カット割りちゃんと考えないと、演劇的な状況説明と画面的な状況説明がごっちゃになったりもして内容が頭に入ってこなくなりもしました。あわてて修正しました。


 でも!!こんなに演劇と映像演劇との狭間に立ってお仕事できて今超ハッピーです。大変だけど。生ものは正当化されて映像演劇はダメなんて根拠はないし、かつてないほど面白くて本当に貴重な体験ができました。


『まちぼうけ』は、編集上も劇中時間はそのままノンストップで、画面の中ではみなさんと同じ時間軸で進行する演劇です。今作がまだな方は、これが演劇である絶対的安心感のうえで観劇し、でもどこか遠くにあるすごく身近なドラマとして視聴していただけたらと、編集しながら思います。


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